リーディング企業情報

株式会社 テクノ・ライン

http://www.techno-line.jp/


障がい者を採用する際のポイントを話す三品さん


趣味を活かし働く中村さん。現在の目標は資格取得

所在地 岐阜県加茂郡
障がい者雇用数 4名(うち重度1名)
事業内容 機械設計、電気設計、ソフトウェア開発等の専門技術業
障がい者の
業務内容
パソコンの管理、CADを使った機械設計業務

障がい者も、人を束ね・育て・指導する企業

小さな一歩から始め 障がい者は重い立場にも

株式会社テクノ・ラインの主な事業は、機械設計、電気設計、ソフトウェア開発等の専門技術業。翻訳・通訳やサーバー管理も行っています。

障がい者雇用に取り組むきっかけになったのは、ハローワークの勧めでした。
今でも付き合いのあるという担当者のアドバイスですぐに始めたのは、特別支援学校の訪問や障がい者合同就職面接会への参加でした。関特別支援学校からの実習生も受け入れ、働くことに支障がないことを実感したといいます。

現在は4人の障がい者が、パソコンの管理、CADを使った機械設計業務を行っています。中には重度の身体障がいがありながら役職に付き、人を束ねる・育てる・指導するという役割を担っている方もいて、それぞれの能力を活かし、社員として十分な活躍を見せています。

コミュニケーション・向上心 支援機関がポイント

総務・人事課の三品(みしな)係長に、障がい者を採用する時のポイントについて聞きました。
「障がい者本人に関して言えば、コミュニケーションが取れることを重要視してますね。実際の仕事の中では最初から上手くいくばかりではなく、失敗する事もあればつまづく所もあるので、分からない時は分からないと言える、知りたい事はちゃんと確認しながら進められる力が大切です。
そして、向上心があることですね。弊社は技術を売りにしている会社ですので、常に最先端の技術を学んでいける人が向いてますね。
採用時にはやはり公共の障がい者雇用支援機関の方達が頼りになります。本当に親身になって関わってくださるので、これから障がい者雇用に取り組む企業の方は、ぜひ利用した方がいいと思います。」

能力を活かし障がい者と共に成長する

業務フローの課題を少しの仕組み変更で解決

障がいのある中村さんは、趣味でサーバーを構築するほどITの知識が豊富。その知識を活かし、社内のパソコンやサーバーの管理業務をしているため、少しでも調子が悪いとあらゆる人から声をかけられます。
「皆さんに話しかけていただけて、すごくありがたいです。でも、その場で修理を始めると作業重視で突っ走ってしまい、上司への報連相を怠ったと注意を受けて、“そうだよなあ”と反省することもありました。」

上司である三品さんは、それらの事情を考慮して、業務の依頼方法を口頭から書面に変更しました。
修理が必要な人には“依頼書”を書いてもらい、その枚数を毎朝確認し優先順位をつけることで、中村さんの業務状況をしっかり把握出来るようになったそうです。

手間でも最終的には自分の仕事が楽になった

しかし毎朝の書類のチェックは、三品さんの負担にならなかったのでしょうか?
「最初は手間だと思いました。ただ、実際に“依頼書”を使うようになって、仕事の効率とか正確さというのが上がってきました。」
最終的には、自身の“管理”の仕事は楽になったと三品さんは言います。

「障がい者の退職例は記憶にありません。みなさん光る物を持ってらっしゃるので、“一人ひとりの持つ能力を見つけて活かす”“共に働く障がいの無い者も一緒に成長していく”というイメージが重要ではないかと、私も向き合いながら感じています。」

三品さんの言葉は、障がい者に限らず社員を管理する心得のようにも聞こえます。
障がい者だからと身構えず、個人と向き合い丁寧な労務管理を行うことが、障がい者雇用の成功においても鍵となるようです。

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