リーディング企業情報
サンエス株式会社
地域の障がい者雇用の取組みにも積極的に参加する柴田さん
障がい者雇用で働く谷さん
表情も明るくテキパキと搬入作業を行なう
チームワークに障がいの有無は関係ない
所在地 | 岐阜県岐阜市 |
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障がい者雇用数 | 8名 |
事業内容 | ビルメンテナンス業 |
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障がい者の 業務内容 |
ビル清掃 |
アビリンピックという目標が、成長力を高める
障がい者も特別視せず全員が仲間というスタンス
岐阜市に本社を構える「サンエス株式会社」が、建物清掃業者として創業したのは昭和34年。それ以来約60年間、ビルメンテナンス業の先駆者として業界をけん引し続けてきました。
同社では障がい者雇用にも積極的。現在も8人が現場で活躍中で、社内では「障がいがあっても特別扱いせず、全員が仲間として働く」というスタンスを崩さないと言います。
「清掃の仕事はチームですることが多いのですが、そこで大切になってくるのがチームワーク。そのチームワークをうまく保てるかどうかは、障がいのあるなしは関係ないと思っています」
こう話すのは、ゼネラルマネージャーの柴田さん。
「ただチームによって作業形態や構成する年齢層が違いますから、障がいのある方の個性に考慮した配属は、定着雇用のためにも必要だと思っています」
ビルクリーニングの技術を特別支援学校の生徒に伝承
柴田さんは、自らもジョブコーチの研修を受けているほか、平成23年・24年の「子ども自立支援トータルサポート事業就労移行職業教育プログラム研究開発事業」に、岐阜県ビルメンテナンス協会の企業メンバーとして参加し、特別支援学校などのビルクリーニング(清掃作業)の教科書・指導書作成に取り組んだ経験もお持ちです。また現在も、各務原の他、県内の特別支援学校でビルクリーニング作業の講師を勤められています。
こうした支援を進める中で、出会ったのがアビリンピックのビルクリーニング種目でした。
「技術を習得するとき、目標があるとがんばれますからね。その目標のひとつとして生徒に勧めたのが、アビリンピック出場でした」
現場と競技は違っても応用して活かすこともできる!
柴田さんは大会についてこう話します。
「やはり目標があるのとないのでは、やる気に差が出ますからね。大会への出場や入賞経験は自信にもつながります。これまで、企業としてアビリンピックに参加したことはありませんでしたが、特別支援学校での経験を踏まえると、仕事に対するモチベーションを上げるためにも、今年から企業として参加することにしました」
業務と競技との関係については、「実際の現場作業とアビリンピック種目の競技内容は異なる部分が多いのが実情ですが、それも応用すれば現場で活かすこともできます。まだ手探りですが、今後はもっとアビリンピックに力を入れていきたい。良い成績が収められるようになったら、全国ビルクリーニング協会の、障がいのあるなしに関係ない技能競技会にも挑戦したいですね」と言います。
「ひとつ注文があるとすれば、アビリンピック自体がもう少しPRされるといいですね。より広く知ってもらうことで、出場者のやりがいにもつながりますから」
ジョブコーチの増員でより強力なサポート体制を
最後に、障がい者雇用の今後の展望についても伺ってみました。
「自らが研修を受けて感じたことですが、ジョブコーチの数をもっと増やして障がい者をしっかり理解し、サポートできる環境をつくることが大切だと思います」
全企業にジョブコーチを置くことは可能ですか。
「もちろんそれぞれの企業内にジョブコーチがいれば良いと思いますが、社員数が少ない企業では難しい場合もあります。そこで、例えば私たちの業界で言えば、ビルメンテナンス協会に何名かのジョブコーチを在籍させるのもひとつの方法だと思います。清掃関連の職種で雇用した障がい者にミスマッチが出そうな場合は、協会からジョブコーチが出向き臨機応変に支援するわけです。
今後は、協会に入っていない企業でも参加できる、障害者雇用のセミナーや勉強会などを積極的に開催していきたいですね」
アビリンピックで障がい者のやる気を高め、協会ジョブコーチが環境を整備する。柴田さんの視線は企業の枠を越え、業界・社会全体へと向いています。
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